Stratasys J5 Digital Anatomy
視覚的・機能的解剖モデルを造形できる3Dプリンター Stratasys J5 Digital Anatomy
「Stratasys J5 Digital Anatomy」は独自の材料とソフトウェアにより、生体力学的正確さと機能性を持つ解剖モデルを造形できるコンパクトな高性能3Dプリンターです。この多色・多材料プラットフォームは、実際の臓器の外見だけでなく、質感や触覚フィードバックも再現します。ソフトウェアには、300以上の解剖学プリセットが設定されており、疾患状態や生理学的要因を模倣することができます。外科計画や訓練、医療機器の革新を目指す医療施設に最適で、遺体や動物実験の使用を減らし、コストと環境負荷を低減します。

Stratasys J5 Digital Anatomy 動画
視覚的・機能的解剖モデルを3Dプリント
Stratasys J5 Digital AnatomyはUV硬化性アクリルレジンを使用するインクジェット方式のマルチマテリアル3Dプリンターです。シアン・マゼンタ・イエロー・ブラック・ホワイト・クリアなどを混ぜ合わせて視覚的にリアルな臓器モデルを造形したり、硬質・軟質材料を混ぜ合わせて肉や脂肪、骨、皮膚などの機能的にリアルなモデルを造形できます。

術前計画およびトレーニング
患者固有の臓器モデルを3Dプリントすることで、より良い手術計画とトレーニングを行うことができます。これによる手術時間の短縮は患者に対するリスクを最小限に抑えることができ、また手術の質を向上させることができます。

研究および教育
実際の症例で見られた解剖学的構造を3Dプリント技術で複製し、生体力学的標本をつくることで、稀少な病態においても高い再現性と正確性のある研究を可能にします。また、遺体や動物実験を減らし、倫理的配慮の向上や管理コストの削減を実現します。さらには、多様な事例の学習が可能となり、効率的な人材育成に寄与します。

医療機器のV&V(検証と確認)
医療デバイスの開発に必要な検証を3Dプリントしたモデルを用いて行うことができます。開発期間の短縮や低コスト化だけではなく、試験の多様化やそれに伴う製品開発体制の強化や商品力の向上を図ることが可能です。もちろん、通常の3Dプリンター用途として、筐体試作なども行えます。

質感や触覚フィードバックも再現
メーカー独自のDAP専用材料やスライサーソフトによるプリセットや材料の割り当てを使用することで、実際の解剖学的構造と同じ生体力学的挙動を高度に模倣した3Dプリントが可能です。例えば、BoneMatrix材料による生体力学的挙動の検証では「引き抜き力、トルク挿入力、背骨の圧縮力」のテストでは実際の骨と近い値を示しました。

Digital Anatomy専用材料で
人間の組織を模倣するために使用できる”BoneMatrix””GelMatrix””RadioMatrix””TissueMatrix”の4つの専用材料に対応。これらの材料を、VeroファミリーやElasticoなどのPolyJet材料と組み合わせることができます。この材料ファミリーは、医療モデリングを豊かにする、新しい可能性を開くものであり、任意のタイプの組織に類似した機械特性を持つモデルを作成し、研究や医療実践のために教育、縫合、穿刺、ドリル、ストレッチ、機械テストを行うことができます。
【Bone Matrix】
さまざまな密度の骨構造を模倣します。この材料は穴あけや解剖が可能な整形外科モデルを作成するときに役立ちます。
例として、次のような解剖学のプリセットがあります。
・ 長骨 ・ 肋骨 ・ 椎骨 ・ 頭蓋骨

【Gel Matrix】
肝臓や皮下脂肪などの軟組織や血管構造を印刷し、内部サポート材料を簡単に除去できます。
例として、次のような解剖学のプリセットがあります。
・ 肝臓 ・ ゲルサポート ・ 皮下脂肪 ・ 純粋なゲルサポート

【Radio Matrix】
X線やCTスキャンの下でもリアルな形状を表現できる医療モデルを造形できます。

【Tissue Matrix】
TissueMatrixは、柔らかく、粘着性があり、力が加わると本来の臓器組織のような質感や動きを表現することができます。

J55Primeとしての活用も、もちろん可能
J5 Digital Anatomyは通常通りのマルチマテリアルフルカラー3Dプリンターとしての活用も可能です。最大5種類の材料の同時使用、混ぜ合わせが可能で医療機器の筐体試作や治具、ノベルティ造形等、活用の幅がとても広いです。

細部に至るまで効率的なプロセスを実現
GrabCAD Print™ソフトウェアでワークフローを最適化します。STLファイルを変換および修正することなく、汎用的なCAD形式から直接造形ができます。そしてワンクリックでPANTONEカラーをマッチングします。時間のかかるペインティングや試行錯誤のマッチングは必要ありません。スマートなデフォルト設定、ツールチップなど通知によるシームレスな造形プロセスが可能です。さらに、モデル・トレイ・スライスプレビューの詳細ビューを使用して造形の前に必要な調整を行うことができます。

J5 Digital Anatomyの詳細仕様
造形方式 | ポリジェット方式(UV硬化アクリル系樹脂) |
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ビルドモード: 積層ピッチ(Z軸) |
0.01875㎜ |
モデル材料 |
VeroVividColor シリーズ 硬質カラー透明樹脂 約2,000色のPantone カラーと約500,000色を可能にするCMYKの硬質カラー材料。
![]() |
Vero シリーズ
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低ランニングコスト樹脂
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ラバーライク材料
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デジタルアナトミー専用材料
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Digital ABS シリーズ ABS ライク樹脂
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生体適合性材料
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サポート材料 | SUP710S WSS150(デジタルアナトミー用途にて使用不可) |
造形サイズ | 最大1,174 ㎠ / 最大高190 ㎜ |
寸法/重量 | (W)651 × (D)661× (H)1,511 ㎜ / 228 ㎏ |
電源 | 100-240VAC, 50 / 60 HZ, 10A, 単相 |
制御ソフトウエア | GrabCAD Print / GrabCAD Print Pro(有償) |
樹脂カートリッジ | モデル樹脂(1.1Kg) x 10 , サポート樹脂(1.1Kg) x 2 |
オプション | UPS、WaterJet (サポート除去装置)、サーバーPC ※オプションの詳細についてはお問い合わせください。 |
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