型を使わない板金成形

Figur G15

少量試作やオンデマンド生産に対応
治具交換なしで異なるシートサイズを処理
シンプルなインターフェイスと簡単操作

金型・スタンピングが不要。
デジタル駆動の板金加工成形機

Figur G15

「Figur G15」は独自のDigital Sheet Forming (DSF)技術を採用した板金加工成形機です。デジタルデータを基に精密に制御されたツールヘッドを板金に直接押し付けることで、金型や従来のスタンピングプレスなしに板金成形を行います。リードタイムとコストの削減、少量試作やオンデマンド生産、従来工法では成形不可能な形状の加工を実現し、デジタル製造に革命を起こします。

Figur G15 紹介動画

Digital Sheet Forming (DSF)技術とは?

Digital Sheet Forming (DSF)とは、精密に制御されたセラミックのツールヘッドを有するガントリーを、最大2000ポンド(約907kg)の力でシートメタルに押し当てて成形加工をするFigur社の特許出願中の技術です。 成形中の力の分散を削減する独自のビルドボックス設計により、高精度成形を維持し、デジタルシートメタル成形の精度低下や力分散の予測不能性などといった課題を克服します。 また、Figur G15は高品質な表面仕上げを実現するための後処理がほとんど不要です。

XY方向の成型領域は1450 x 1000 mmで、Z方向には最大400mmまで成形できます。2.0mm厚までの鋼と2.5mm厚までのアルミニウムを含む、さまざまなタイプの金属とシート厚に対応します。従来の高額な初期投資や長い納期を必要とせず、低コストで迅速に製品を供給することが可能です。例えば、一般的な自動車用の排気マフラーを製造する際、従来は約15万ドルのコストと3か月のリードタイムが必要でした。しかし、Figur G15では、同じ数量の部品を数週間で製造でき、総コストも主要な材料と労働力を含めて約10ドルと、従来のスタンピングコストの10%以下で済みます。

Figur G15の
生産ラインの構築例

Figur G15は他の板金加工ツールと統合することで、効率的な生産ラインの構築が可能です。

生産ラインの構築例

品質と精度のための
ユニークな技術

ガントリーからの力が板金全体に均等に作用するようにマシンを制御することは、デジタルアプローチの開発において最も重要です。予期せぬ変形は精度に影響を与えるからです。 Figur G15では変形を制御し品質と精度を保つ独自のバッキングシステムと、表面を綺麗に仕上がる、専用のツーリングシステムを組み合わせることで 、従来の金型プレスに代わる最新で柔軟なオンデマンド製造方法を提供します。

【従来】
インクリメンタルフォーミング

力が板全体に分散されるため、予測が難しく、不正確な成形結果をもたらす。

【Figur】
デジタルシートフォーミング

高速で予測可能性が高く、より正確。

従来のシートメタル成形は、高価なスタンピングプレス(約100万ドル)と、製作に数ヶ月を要する治具・工具を必要とするため、コストと時間がかかりました。ハイドロフォーミングやフルーセルプレスなどの技術は成形時間を短縮しようとしていますが、その利点は限定的で、多くの企業には依然として手が届きにくいです。

デジタルアプローチを取り入れた成形方法も試みられていますが、成形力の制御が難しく、精度を維持することが課題です。現在、デジタルシートメタルカットは広く利用されていますが、デジタルシート成形ソリューションの商業化は進んでいません。これに対し、Figurの特許出願中のDSF技術は、シートメタル成形のデジタル化を実現し、業界の機動性を高め、新市場へのアクセスを容易にします。

対応するシートメタル

Figur G15は幅広い板金に対応しており、様々なニーズに応えます。各材料に対する加工プロセスを細かく調整しており、さらにはユーザーと協力しながらあらゆるシートメタルに対応できるよう開発を行っております。

対応材料

  • アルミニウム 2.5mm(10Ga)
  • スチール 2.0mm(14Ga)

※すべてのアルミニウムは、O状態またはアニール状態であること。硬化材は使用しないこと。

ユーザーフレンドリーなワークフロー

DSF技術の導入を容易にするために、Figur G15には設計ファイルから成形部品までの過程を支援するソフトウェアが付属します。
デジタルファイルをソフトウェアにインポートすると、まず部品はFigur G15のプラットフォーム内に配置され、自動的に最適な位置に配置、薄化や処理時間の最適化を行います。パーツの配置が完了した後、ソフトウェアはセットアップを分析し、「スカート」材料を生成するためのプロセスを開始します。数分以内に、成形中にシートに作成される角度の付いた壁(スカート)を含む部分が自動的に作成されます。最後に、設計はDSFプロセス用のファイルに変換されます。3Dプリンティングと同じように、設計データはレイヤーにスライスされ、板金成形加工するためのレイヤーごとの指示をソフトウェアからFigur G15に送ります。

ソフトウェアによる制御プロセスが容易なアプローチを提供

Figur G15 Proへの
アップグレードで
追加機能に対応

Figur G15は”Figur G15 Pro”へアップグレードすることで4、ツールヘッドを自動で切り替えられる「ツールチェンジャー」の他、「ツール測定」「自動部品潤滑システム」「自動機械潤滑システム」の4つの追加機能に対応。より高度で、かつ信頼性の高いオペレーションが可能になります。

Figur G15 詳細仕様

方式 DigitalSheetForming(DSF)方式
最大シートサイズ(XY) 1,600 x 1,200㎜
成形エリア 1,450 x 1,000㎜
Zトラベル 400㎜
成形力 2000 ポンド X、Y、Z
成形速度 1m/秒
対応材料
  • アルミニウム 2.5mm(10Ga)
  • スチール 2.0mm(14Ga)

※すべてのアルミニウムは、O状態またはアニール状態であること。硬化材は使用しないこと。

電源要求 480 V / 3相 / 20 kW
本体サイズ/重量 2,800 x 2,200 x 1,800mm / 3,700㎏

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